太陽の朝は窓を閉じて【オムニバス】
まだ母が生きていて、笹木先生の名前を使って――私に出した物ではないのだろうか。


外は夕暮れの明るい光りを潜め始めて、ゆっくりと夜へ向かい始めている。

そんな筈は無い。
絶対に、絶対に。

ハハなハズナイ。
ハハではナイ。


私は一体どうしたいのだろう。



明日は一月四日。

バアちゃんに電話しようと私は思った。


私を父と一緒に育ててくれたバアちゃんは、福島の田舎町でまだ元気にしてくれている。

今年でちょうど七十二歳になる。


深い絶望に近い、微かな希望を悲しく抱いた私をよそに、薄赤い色の夕暮れは、もうかなり暗い闇を帯び始めている。


忠志を起こす事もできずに、私は年賀状を握ったまま座り込むだけだった。



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