太陽の朝は窓を閉じて【オムニバス】
「気を付けてな。」
そう言う忠志を残したまま、私は新幹線に乗り込んだ。
福島駅まで約二時間。
私は駅でタクシーを拾い、約三十分でバアちゃんの住む家の前に車を付けた。
周りをグルリと囲む山々は、相も変わらず私をどっしりと向かえ、小さな私を遠くから見据える。
隣の有賀さんの家には、田んぼを二つ越えないと辿りつかない。
その近い様な果てしなく遠い様な距離間も、やっぱり変わらない。
父、バアちゃん、私。
三人の家。
私の部屋だった二階の窓が開いていて、風でカーテンが揺れている。
『カビ臭くなるからよぉ』とバアちゃんは天気の良い日には、よくそうやって窓を開けている、って電話で話してたな。
バアちゃんが飼っていた鶏が、何匹も運動場の様に走り回っていたのを思い出していた。
広い庭の黄色い砂の乾いた臭いが、ゆっくりした風に運ばれツンと鼻をかすめる。
私がその庭を歩き、玄関に入ろうとした時。
「あんだ?おめえ。ミナトかあ?。」
と言うすっとんきょうで、軽やかなバアちゃんの声色が背後から聞こえた。
そう言う忠志を残したまま、私は新幹線に乗り込んだ。
福島駅まで約二時間。
私は駅でタクシーを拾い、約三十分でバアちゃんの住む家の前に車を付けた。
周りをグルリと囲む山々は、相も変わらず私をどっしりと向かえ、小さな私を遠くから見据える。
隣の有賀さんの家には、田んぼを二つ越えないと辿りつかない。
その近い様な果てしなく遠い様な距離間も、やっぱり変わらない。
父、バアちゃん、私。
三人の家。
私の部屋だった二階の窓が開いていて、風でカーテンが揺れている。
『カビ臭くなるからよぉ』とバアちゃんは天気の良い日には、よくそうやって窓を開けている、って電話で話してたな。
バアちゃんが飼っていた鶏が、何匹も運動場の様に走り回っていたのを思い出していた。
広い庭の黄色い砂の乾いた臭いが、ゆっくりした風に運ばれツンと鼻をかすめる。
私がその庭を歩き、玄関に入ろうとした時。
「あんだ?おめえ。ミナトかあ?。」
と言うすっとんきょうで、軽やかなバアちゃんの声色が背後から聞こえた。