太陽の朝は窓を閉じて【オムニバス】
そう言ったきり、バアちゃんはそれからも何も言わずに、ただ私の好物のカボチャを煮て台所に立っている。



二度目。

私がバアちゃんに、母の居場所を尋ねたのは母が居なくなってから、今日が二度目。


私は黙ったままのバアちゃんの、前よりも小さくなった背中を見つめた。


あの日と似てる。


私が初めて母さんを探し、訪ねて行った日。

バアちゃんはあの日も私には背中を向けたまま、私だけに母の居場所を告げた。


父には内緒だと解っていた。


小学校四年生。母が出て行って、約半年後。

季節は八月だった。


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