【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「流二ーっ」



部屋に居ると、美綺が部屋に入ってきた。



「ん?どうした?」



「今から、病院行ってくるね」



「おー。気を付けてな」



「うん。じゃあ行ってきます!」



「おー。気を付けてな」



「うん」



そして美綺は、笑顔で部屋を出て行った。



俺は玄関で美綺を見送ってから、部屋に戻った。



「お坊ちゃま」



部屋に向かう途中、メイドに話し掛けられた。



俺はメイドの方に振り返った。



「美綺様、子どもが出来てからすごく嬉しそうですね」



「ああ……うん」



「お坊ちゃまにもやっと、大切な家族が出来ましたね」



メイドはそう言ってニコッと笑った。



「え?」



「よかったですね。幸せな家庭を築くことが出来て」



「……ああ」



「それでは、私はこれで失礼いたします」



メイドは俺に頭を下げると、その場から立ち去って行った。



"やっと家族が出来ましたね"か…。



確かにそうかもな…。



家族が居ない俺にとって、美綺と産まれてくる子どもは大事な家族なんだよな…。



やっぱりそれって、すごいことなんだよな。



でも……子どもが産まれたら、俺たちは結婚するんだよな。



だけど、俺は美綺と結婚したいと思ってる。



これから先、何年経っても何十年経っても、ずっと一緒に居たいと思ってる。



だけど、子どもが出来た時ほんとに嬉しかった。



今までにないくらい、嬉しかった。



その時決めたんだ…。



美綺と子どもは俺が守るって―――…



なにがあっても絶対守り抜くって―――…



やっと大切なヤツに、大事なヤツに出会えたんだ…。



初めて"守りたい"



そう思えるヤツに出会えた。



だから、大事なヤツのことは体張っても絶対守りたい。



産まれてくる子どもも、同じように守りたい。



初めて出来た、家族だから―――…



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