となりの太郎君

新しい恋

「おはよ。ありさぁ、元気ないね。どした?」 教室に入ってくるなり開口一番に早紀が聞いてきた。 「ん…。早紀~ぃ。深ぁ~い話しなのぉ。放課後話すよ…。」 そう言って机に突っ伏した。 はあ~。何か溜め息しか出ないや…。 あまりに荻野さんの背負ってるモノが大き過ぎて、高校生の私には、何にも出来ないよぉ…。 親から虐待受けて、捨てられて…。 両親から温々と温室育ちの私には、荻野さんの深い傷を癒してあげる事出来ないのかも知れない…。
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