白衣の悪魔に恋してる
「先生…」



「ん?」



いつもより優しい口調が…



声色が…



先生らしくなくて…



でも、



こんな時にしか優しくしてもらえないから…



触れてもらえないから…



「お姫様…抱っこがいい…」



あたしはギュッと先生の白衣を握りしめると、みんなの前だってコトも忘れてちょっぴり甘えてみた。



「………。」



でも先生は黙り込んだまま、



何も言ってくれなくて…



やっぱ…



無理だよ…ね…



“調子に乗んな”ってど突かれるのがオチだよ…ね…



あたしは俯きながらキュと唇を噛みしめた。



言わなきゃ…



よかった…

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