それは初恋で、
「俺さ、最初藤沢って本田以外に心開かないんじゃないかと思って」
「…」
「人嫌い…ってか、関わるなオーラみたいなのが出てたね、アレは。本田以外と話してるの見たことないし」
「うん…」
「……普通に、話せんじゃん! 何でダメなの?」
「中学の時のこと、引きずってて…恐くて…」
「…じゃ、本田は?」
「早紀ちゃんは…」
早紀ちゃんは…、
入学式の日。
俯いてる私の顔を覗き込んで、笑い掛けてくれた人。
久しぶりに見た自分に向けられた笑顔だった。
それからも毎日、そっけない態度の私に対して、早紀ちゃんは、何度も笑い掛けてくれて…
この笑顔だっていつかは私を裏切るかもしれないと恐れて避け続けてしまったけれど、やっぱり気にかけて貰えたことは嬉しくて。
多分もう笑顔を向けてもらえなくなることを恐れるようになっていた。だから頑なな私も気を許し始めて、少しずつ反応を返すようになった。
私のアガリ症やイジメの過去を知っても、
『無理しなくて良いんじゃない? 多人数が苦手なら、まず私から仲良くなってみない? 私だけだって一向に構わないし☆』
そう、言ってくれた人。