それは初恋で、






みんな支度を終えて、リビングに集まっている。




「おはよー、アッキー」

「おはよ、藤沢」

「お、おはよー。みんな」

「朝、湊さんがみんなの分のパン差し入れてくれたから机の上の適当に食べて」

「あ、ありがとう」



湊介さんが…

私はそっと早紀ちゃんの顔色を伺った。早紀ちゃんは何食わぬ顔でパンを漁った。あまりゆっくり食べている時間はない。私もパンを選んで慌てて食べた。



「アレ、藤沢ちょっと顔赤くない? 熱あるんじゃ…」

「だ、大丈夫…それより、早く行かないと遅刻しちゃうよ」

「おぉ~、そうだ。行くぞ!」

「あれ? 叶くんは?」

「あぁ、幸村、腹の調子悪いから先行ってろって」




叶くん…昨日、ベランダで冷えたのかもしれない。


私が、ベランダに長居させてしまったからかな…





叶くんを置いて、私たちは一足先に学校へ向かった。







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