ふたり
バンッ
ダイニングテーブルを両手でたたいて
「ふざけんなよっ!結」
オレは結を怒鳴り付けた
結を怒鳴り付けたのは
今が初めてだった
結は 表情を変えずに
「だから、ふざけてないよ」
「なんで急にこんな……」
「だって柊ちゃん
私これから柊ちゃんのお荷物になるだけだもん」
「………結」
結は哀しむわけでもなく
どうしてだろう
優しく微笑んで
「私、柊ちゃんの足引っ張るの嫌だし
柊ちゃんにバツ一個付けちゃうのは申し訳ないけどさ
うん
お互いのために今のうち別れておこうよ」