好きと言えたら




ただ好きと言えたら

どんなに楽なんだろう。


日に日に大ちゃんへの思いが大きくなって胸が苦しい。


本当に私、重症だな。




「あみ?さっきから何ボーっとしてるんだよ。」


変なあみと笑う大ちゃん。


「って何で大ちゃんが私の部屋にいるのよ。」


「教育実習生としてあみの数学見てやろうと思ってさ。」


「てか何で今日休みだったの?」


「おふくろが今朝ギックリ腰になって病院連れていってたんだよ。」



だから大ちゃんが私んちで夕飯食べてたのか。



「朋子おばちゃん大丈夫なの?」


「ああ。しばらく安静にしたら大丈夫だってさ。」


……良かった。



「てかお前に聞きたいことがある。」



ドクン。



いきなり真剣な眼差しで聞いてくる大ちゃん。

こんな大ちゃん初めて見た。





……もしかして麗奈先生のことなの?
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