好きと言えたら





「……なに?」


「何で3年前からいきなり来なくなった?」



ドクン。



………気付いていたの?



「高校に入ってからお前は部活やらリナちゃんばっかりだし
俺のこと避けてるのかなって思ってた。」



確かに私は大ちゃんを避けてた。


でもそれは私が臆病だったから。


大ちゃんは悪くないのに…


「…大ちゃんが夜バイトやら飲み会やらで忙しいからでしょ!?
大ちゃんは楽しいことだらけな生活じゃん。私は何も変わってない!
大ちゃんの生活が変わったんでしょ!?」



本当に可愛くない。


大ちゃんから真実を聞きたくなかったからなの。


そう言えたらどんなに楽なんだろう。




「…まぁそうだな。なんか悪かったな。俺帰るわ。」






バタン。




大ちゃん。

大ちゃんは悪くない。

私が勝手に嫉妬して大ちゃんに八つ当たりしただけなのに…




「あ!大ちゃん教科書忘れてる!」



もういい加減逃げるのはやめよう。




意を決して大ちゃんちに向かった。
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