思い出に変わるまで【完】
目が覚めると涙が溢れていた。



幸せな夢だったはずなのに……。


幸せすぎて泣いてしまったのかもしれない。


もう戻らない現実。


夢でしか和志に会えない現実……。



考えれば考えるほど辛くなる。

この世にいない和志を、思い続けるなんて辛すぎる。

でも……。

忘れることなんてできない。



宗介くんのせいではないけれど、宗介くんの話を聞いてから心の中の和志が、より大きな存在になった。


私が和志を想っているように、和志も私のことを想ってくれている……。
< 42 / 56 >

この作品をシェア

pagetop