君、想う刻


「何?朱音の不安を取り除こうとしてるんだけど……」



「別に不安なんてしてないからっ!!」



キスされそうな予感に私は慌ててしまう




「それは残念

他に不安な要素が合ったら言ってよ

すぐに安心させてあげるから」



廣瀬はまたソファーに座りだした




「制服はそのサイズでいい?」



「うん……」



「そんな顔しないの

しょうがないでしょ――お金がないんだから」



実は入学金を払っていたら制服代が思ったより高くて買えなかったのだ



誰から聞いたのか分からないけど


廣瀬に今日高校に来るように言われて自室に入ったら女子の制服が置いてあった



自室に入る前にセミロングの女の子がいたのはその話





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