BLACK×HEAVEN
「気にしんといて」



あたしはそんな不吉な確信をばあちゃんに悟られんように、精一杯の笑顔を向けた。



ちょっと不自然やったかも。



あたしは間違っても女優にはなれへん。



「また会えるかい?」


「どうやろな」



ここで『また会える』と言ってしまえば、軽い忠告にはなるはずやった。



でも、余計な不安は与えたくなかった。



忠告なんかせんでも、あたしが絶対守ったるから。
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