BLACK×HEAVEN
「お父さんが…」


「うん」



パンダは優しく続きを促した。



「お父さんが…目を覚ました時に、すぐにタバコを吸えるように隣に置いておいてあげたかったんだ。でも、僕全然お金持ってなくて…ごめんなさい」


「お父さん、病気なの?」



男の子はブンブンと首を横に振った。



「事故にあって…ずっと目を覚まさないんだ」



男の子のこの話が嘘やとは思えへんかった。



パンダもそう思ったみたい。



哀れむような目で男の子を見ている。



パンダは突然立ち上がり、事務所から出ていってしまった。



男の子は、店員のその行動の意味がわからんかったみたいで、首をかしげた。



でも、あたしにもカズサにもこのパンダが何をしようとしているのかがわかった。



あたしでもおんなじことするかもしれへん。
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