引き金引いてサヨウナラ
──その日の夜。
美菜はお風呂から上がり、あとはすぐにでも寝れる状態で、ベッドにうつ伏せになりながら、雑誌を見つめていた。
「どうしようかなぁ……」
案内するとは言ったものの、一体どういうところに行けばいいのか。
そんなことを考えながら、帰りがけに駅近くのコンビニで買ったシティ情報誌を、パラパラとめくる。
何もない町。
広がる田園風景。
せめて史跡でもあればと思って、普段読まないようなシティ情報誌なんて買ってみたけど。
改めて、案内するような場所がないことに苦笑いしながら、美菜は雑誌を閉じた。
そしてガバッと起き上がり、クローゼットを開ける。
「明日の服ッ……!」
慌てて、ああでもないこうでもないと鏡に向かって合わせ始めた。