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私は家を出ると近所の公園までダッシュした。





まん丸の満月だったことを今でもはっきり覚えてる。






街灯もない小さくて静かな公園。





まだ来ていないことにちょっと安心して、ブランコに腰掛けた。





何話そう・・・・・・


・・・・・・どんな顔して話せばいいんだろ。




付き合って初めてのデート。







緊張で


手が震える。




さっき行ったのに、またトイレに行きたくなってきた。





虫の鳴き声と


近所の家から漏れるテレビの野球中継の実況の声。





タッタタッタ・・・・・・




現れた。





誰よりも大好きで


誰よりもかっこいい



私の彼氏・・・・・・涼くんが。











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