四季〜二人で歩む季節〜
助けて…誰か助けてよ…
大声を出せるはずもなく、薄れゆく意識の中あたしは渾身の力を振り絞った。
ガバッ!!
「…ハッハッハッ…夢…?」
また、あの夢だ。
何度も見てきた夢だけど、今日みたいに殺されかけた出来事を見る事なんてなかった。
脂汗なのか、Tシャツが肌にまとわり付く。
落ち着く為に呼吸を整えていたその瞬間、枕元に置いてあったケータイが鳴り響いた。
必要以上に驚いてしまいながら、ケータイの画面を開くと知らない番号からの着信。
「…もしもし?」
『………』
「もしもし?」
『…あたし。』
「…ッ!」