四季〜二人で歩む季節〜
「すぐそこが俺の働いてる店だから、ちょっとだけ遊んでいってよ。」
馴れ馴れしく肩を抱くその手が気持ち悪い。
振りほどいてみてもなんら気にせず、隣の男はあたしに話しかけてくる。
「ねぇ、聞いてる?
君、可愛いよね。
いくつ?学生?
本当、ちょっとだけでいいからお店来てよ。」
「…行かない。」
「えっ?何?」
「行かないって言ってんだろ!
人に話しかけてくる前に鏡見ろよ!」
その瞬間、ヘラヘラ笑っていた男の顔が歪んだ。
「ふざけんな…!」
振り上げられたこぶしが視界に入り、咄嗟に目を閉じて歯を食いしばる。