四季〜二人で歩む季節〜
隣に座っていたレンの足の上に頭を乗せてみれば、大きな手で髪を撫でてくれた。
少しだけ、心が温まるのを感じた。
「明日、休みなんだっけ?」
「そうだよ。」
髪を撫でられ、心地良くってまぶたが重くなってきた時、低いレンの声が聞こえた。
その声さえも、今のあたしには子守歌のように聞こえてしまう。
「ちょっと買い物行きたいんだけど、付き合えよ。」
「いいよ。」
「寝るんだったらベッドで寝ろ。」
「ここが気持ちいいんだもん。」
「ったく。」
そんな事を言っても、レンがあたしの髪を撫でる手は止まらない。