四季〜二人で歩む季節〜


いつの間にかあたしは眠っていたらしく、ふと気がついた時はベッドの上だった。


隣ではスースーとレンが寝ている。


この部屋は時計さえもなく、一体今は何時なのだろう。


ケータイを見に行こうとベッドから下りたところで、あたしはレンの手によって再びベッドへと舞い戻った。


上から落ちてくる瞳はレンのもので、あたしはその瞳に吸い寄せられてしまう。


今の今まで寝息を立てていたはずなのに、レンが寝ぼけている様子はない。


見つめ合ったままのあたし達。


先に視線を逸らしたのはレンで、それはあたしにキスをする為だった。
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