四季〜二人で歩む季節〜


あたしはその時の真琴を思い出していた。


きっと、今回こうして結婚というものを目の前にして、過去を思い出してしまったのだろう。


長い人生、辛い事や悲しい事があるけれど、嬉しい事楽しい事だって同じだけあると思う。


あたしは、真琴の幸せを心から願っている。



「あれ?
今日はあたしだけ?」

「そうです。」


仕事が終わり送迎の車に乗り込むと、シゲしかいなかった。


「またコンビニまでお願い。」

「わかりました。」


あたしはいつものように後部座席に深く座り、目を閉じる。
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