四季〜二人で歩む季節〜


「ねぇ、トイレって何処にあるの?」

「あっちにありましたよ。」


お酒が入るとどうしてもトイレが近くなって、あたしは一人トイレへと向かう。


その行く途中に、見るからに怖そうな集団が花見をしていた。


1番権力がありそうな人は“ガハハ”と楽しそうに笑っていて、その隣には女の子を二人抱えている。


周りの人達はその人の機嫌を取りながらも、花見を楽しんでいるみたいだ。


チラッと視線をずらしたあたしの目に、悟くんらしき人が飛び込んできた。


あたしは無意識でキョロキョロと見渡して、あの人を捜す。
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