四季〜二人で歩む季節〜
一旦アパートに戻って鍋や包丁を持って来ようかとも考えたけれど、レンのマンションから程近いデパートであたしはそれらを調達する事にした。
他にもスーパーに寄って食材も買い込んだわけで、両手いっぱいに袋をぶら下げてあたしはマンションへと戻った。
「あれ?仕事は?」
あたしが部屋に入ると、驚いた顔をしたレンが出迎えてくれた。
「今日は休みだったんだ。」
「そっか。
てか、その荷物は何?」
「レンは自炊なんかしないから包丁すら持ってないでしょ?
だから買ってきた。」
「で、お前が料理してくれんの?」
「うん。
お腹すいた?
すぐ作るから待っててね。」
今日は時間もなかったし、簡単に和風パスタを作ろうと思う。