四季〜二人で歩む季節〜
昨日の事で懲りてくれてたらいいのだけれど。
その日は久しぶりにシゲに頼んでアパートまで送ってもらった。
周りをキョロキョロと窺いながら、あたしは部屋の前に立つ。
変わった様子は今のところ見受けられない。
部屋に入ろうかとも思ったけれど、郵便受けに入っている郵便物を取り出し、そのまま大きな通りに出た。
タクシーを止め、レンのマンションへと急ぐ。
今日はお店の前にも森田さんの姿はなかったし、やっぱりレンの迫力に圧倒されたのだろうか。
静かに鍵を開け、リビングに向かうとレンはまだ起きていた。