Melody Honey
「詩音に、会いますか?」

そう言った私に、千晴さんが驚いたと言うように目を見開いた。

「詩音と、和解して欲しいんです」

また私たちの間に沈黙が流れた。

その沈黙を破るように、隣の部屋からサックスのメロディーが聞こえた。

この曲って、
「You don't know what love is」

私と千晴さんの声がそろった瞬間、お互い顔の見あわせた。

「知ってるの?」

そう聞いてきた千晴さんに、
「はい」

私は首を縦に振ってうなずいた。

「私と詩音が初めて会った時に、彼が演奏していた曲なんです」

そう言った私に千晴さんは微笑むと、
「私の好きな曲なの」
と、言った。
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