恋する星曜日~Pure Love Story~
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その後、カフェを出て、カイト先輩の車に向かって歩いているとき、先輩はこんなことを言った。



「もし良かったら、今日は俺に付き合ってくれない?」



「……」



「あぁ、もし一人になりたいなら、家まで送るけど」



常にちゃんと逃げ道を用意してくれるところが、カイト先輩は大人だと思う。



「一人には……なりたくないかな」



今は、一人でいたくない。

誰かの優しさに、すがりたい気分。



「了解。じゃあ、乗って」



車の前に着くと、先輩が助手席のドアを開けてくれた。

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