猫と僕と
「お父さんとお母さんの寝顔を毎日見てからこのアパートに帰るの。だからいつも遅くなっちゃって……」










「もういいよ!!!」











―ガバッ





僕は凜を思わず抱きしめてしまった。



膝に乗せていたボンがゴロンと膝から転げ落ちた。


「もう話さなくていいから…わかったから……信じるから……」


死んでるなんて思えないくらい、凜の体は温かかった。



< 105 / 126 >

この作品をシェア

pagetop