僕の白雪姫


だが後ろから聞き覚えのない声がして後ろを振り返る。





「れ〜ん〜じくん!!」





後ろを振り向いたことをすぐ後悔した。


龍だ……。


龍は後ろに隠していた手を前にもってきて俺の手を掴んできた。





「なにすんだよ!!」





もちろん俺は振り払おうとして腕を振った。
いつもならすぐに離れる手が離れない。


なんて力してんだよこいつ……。


だんだんと俺の顔が曇っていくと龍の顔も真剣になってくる。


そして長い沈黙を壊したのは龍からだった。





「俺……お前と友達になりたいんだけど!!」





………はぁ!!





予想もしていなかった言葉になんて返していいか分からず目がてんになって龍を見ていると
龍の真剣な表情がだんだんと緩んで恥ずかしそうな表情へと変わっていった。





「いや…なんて言うかさ……始めにあった時はいきなりぶつかってくるし胸ぐら掴んで殴ろうとするし悪い奴て思ったんだよ!!」





いや……
お前には悪い奴と
思ってほしいんだけど。



龍が掴んでいた手を離して俺の両肩をがっしり掴んできた。



痛い……。
てか動けん…。


こんなちっこい身体にこんな力があるのか?







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