僕の白雪姫


やっとついた。
車イスに乗ってんのに疲れたし。





「今日いい天気だね」





「そうだな…」





適当に返事をして
空を見る。
真っ青とは言わないけど
確かにいい天気だな。





「あ…姫ちゃん発見」





「うそ!!」





車イスから少し身を乗り出して姫がどこにいるか探した。





姫は真っ正面のベンチで
空を見ている。
とっても苦しそうな表情をして…





あんな表情してたら
話しかけずらいな…。





「姫ちゃ〜ん」





……。





空気読めよ。
衣希は俺を扉の前に置き去りにして
姫の方に走っていった。
俺も自力で
姫の方へいく。





「こ…こんにちは」





姫…なんか困ってる。
衣希と話すのはじめてなんだな…きっと。





「こんにちは。私衣希って言うの!連時の彼女よ〜」




「えっ!」





俺がびっくりする前に
姫のびっくりする声が聞こえた。
この前オカマっていったのに…





「彼女じゃないから…」





「え…あ…そっか…」





姫の顔がどんどん赤くなっていく。
か…かわいい。





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