ほどよい愛
「ううん。…来たかったから、来た」

恭汰の腕が私をぎゅっと抱き締めてくれる。
今まで何度もそうしてくれたけれど。

その幸せを今までで一番実感する…。

『もしも~し!仲良くしてるのはいいけど兄貴の事も忘れるな~』

手にしている携帯から透の叫び声が聞こえる。

慌てて

「あ、ごめん。とりあえず来週土曜空けておくから。また連絡してね」

「わかった。…相模さんちに住んでるのか?」

「え!ち、違うよ。たまたま来てるだけ」

「ふ~ん。ま、今夜出て来ない訳はわかった。仲良くやってくれ」

「……」

「じゃ。明日から会社に出てるし。あ、そうだ。時間作って飯でも相模さんにおごらせてやるよ。じゃあな」

言いたい事だけ言って

「切られた…」

透の大きな声を聞いていた恭汰は、苦笑いしていた。

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