ほどよい愛
恭汰が私に深く優しいキスを落とす。

唇から安心が伝わってきて、私も負けずに愛を伝えようと背伸びをした時。

足下に何かが落ちた。
一瞬の間の後で、二人して足下を見ると、鍵が転がっていた。

「あ…。私が…」

握り締めていた鍵だけど、恭汰の事に夢中で落としてしまった。
恭汰の腕から抜けて鍵を拾う。

それを恭汰の手に。

「…何の鍵だ…?」

じっと鍵を見つめる恭汰に言おうとしても、何だか恥ずかしくて。少し俯き気味に…。

「この部屋の合鍵…。持っててもらえる…?」

ためらいがちに見上げると、恭汰は無表情…。

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