ほどよい愛
おもいきって、合鍵渡そうとしたけれど…。

「いらない……かな」

あまり嬉しそうではない恭汰の表情が、予想以上にショックで、目の奥が痛くなる…。
思わず恭汰の手から鍵を取返そうとすると、ぎゅっと手を閉じて鍵を握り締められた。

「恭汰…?」

「いらないわけじゃないさ。葵にとってはかなり勇気のいる事ってのもわかってる」

「……」

「だけど」

言葉を区切り、じっと私を見つめながら

「そろそろ同じ鍵を一本ずつ持たないか?」

「え?」

「まだ…不安か?」

「俺と一緒にいる事不安か?」

「…ううん」

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