-意地悪王子な旦那様-
やばい、眠くなってきた
昨日の夜中にゲームやりすぎたせい?とりあえず眠い…
「おい、アサヒ?アサーヒ。」
矢代くんうるさいです…
も、無理……─────
「ポンッ」
「い゛っ!?」
軽く叩かれた頭に違和感を感じながら起きた私。
あ、寝ちゃってたんだ…
周りを見たら誰もいない。矢代くんもいない。
…………ん?
私の頭を叩いたのは矢代くんじゃない?
では、誰…
「あの、もうみんな帰りましたけど…どうしたんですか?」
この声!!
「……………!!」
ハッとして顔を上げると、“あの人”がいた。
始めてみたハッキリ見た顔にドキドキが隠せない。
(ぅ、うわわぁ…顔綺麗〜。なんか、お人形さんみたいだし童話に出てくる王子様みたい)
パッチリした目にちょっと長い黒髪、片耳だけにつけてるシルバーのピアス、黒ぶちの眼鏡…
全てが輝きを放っている。あたしは彼を王子と呼ぶことにした。
「具合悪い?」
えっ?