先輩と私

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リビングに入ると、つけっぱなしのテレビと食べ終わった皿が目に入った。
しかし、それらを無視して、まずは、洗濯物を取り込む。取り込むのが遅かったせいか、洗濯物はひんやりとしていた。
それから、風呂に湯を張りに行く。
蛇口からお湯と水を出しながら湯船に入るお湯をじっと見ていたい心境になった。しかし、リビングに残した皿の事を考え、風呂場から離れた。
リビングに入り、皿をキッチンに持って行き、洗い物を始める。洗い物をしていると、お湯が溜まっただろう時間になり、湯を止めに風呂場に向かうと丁度良い量だった。キッチンに戻り、洗い物を済ませ流しを片付けて、風呂に入る準備をした。

脱衣所で服を脱いで、風呂場に入る。風呂に蓋をするのを忘れていたせいで、風呂場は湯気で一杯だった。髪を洗い、体を洗う。

体を洗うために自分の裸を見ていると、先輩にも見て欲しいという変態な気分になる。だけど、同時に自分の体を見た先輩が幻滅してしまうんじゃないかと不安になる。

そんな勝手な考えを消し去るために、頭からお湯をかぶり、一気に泡を洗い流した。
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