My darlin' Scientist〜私の彼氏は変わり者〜



「早百合ちゃん、おはよ♪」

いつもと変わりない桂木所長。

「早百合ちゃん、顔色悪いけど具合悪い?」

やばい!
長澤のことなんか思い出していたら、気持ち悪くなってきたのかも…

私はポーチから薬を出そうとしたが、その前に目の前が真っ暗になった。



「―――気がついた?」

私が目を開けると、蛍光灯の明かりとそれを受けて逆光になった桂木所長の顔が視界を埋める。

「…すみません。倒れちゃいました」

起きようとしたが、起き上がれない。
気づけば、桂木所長に膝枕された格好になっている。

「まぁまぁ。もう少しこうしてようよ♪早百合ちゃん元気になったら俺にも膝枕してね」

そう言って微笑む桂木所長。

…少しだけ甘えてしまおう。


―――紫さん曰わく、この雰囲気を壊したら桂木所長になにを言われるかわからないから、研究所の社員さんたちは用があっても話しかけられなかったらしい。



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