ケイカ -桂花-
夜になってもなかなか寝付けなかった。

変な興奮が続いてる。

ケイとのおしゃべりが輪をかけたせいなのは間違いない。

あんな風に自分の恋愛話をしたのはいつぶりだろう?

学校で男の子の話はするけれど、そこにはある一定の線が引かれている。

漠然とカッコイイとかは笑いながら毎日言ってるが、具体的にだれが好きとか声を潜める様な自分の深い気持ちは、誰一人決して口にしない。

今の学校での人間関係は確かに楽で良い。

だけど今日みたいに、私の事で私以外の人が大げさに騒いだり、どれだけでもしゃべっていられる感じだったり。

きっと私は、ずっと誰かとそういう事がしたかったんだ。


月の薄明かりの中で、そっと机の引き出しを開け、分厚い携帯の説明書をどかすと、チョコと白い紙が現れる。

そこだけスポットライトが当たったみたいに、暗闇にはっきり浮かび上がった。

2つを重ねると、1ミリのずれなくぴったり重なる。

宮崎が苦戦しながら切る姿を想像すると笑えてくる。

本格的に寝れなくなってきた。
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