生徒会長VS幼なじみ
「同じ高校…行こうねって約束、どうして急に破ったの?」


そう言った佑樹の口調は、いつもと変わらず優しかったが、声に冷たい空気が入り交じる


「どうしてって…さっき言ったでしょ?佑樹の為だって」


絶対に悟られてはいけない


「僕の為?愛羅はいつも優しいね」


意外な答えに調子が狂う


「優しくなんか…ないよ…」


私は今、佑樹との約束を破ってる


そして和真のことも黙ってる


こんな私が優しい?


佑樹の方が優しいよ…


いつもいつも…優しかったよ





< 352 / 527 >

この作品をシェア

pagetop