Je t'aime?
紗江子だって同じ気持ちのはず。
だから、早くくっついちゃえばいいのに、と思う。
でも、そうならないのは…。
ふたりが遠慮しあっているのは…。
たぶん、私のせいだ。
いつも三人でいるから、私が邪魔なんだ。
それも、ちゃんとわかっていた。
でも、あえて気を使ったりしないと決めた。
だって、紗江子は私の親友なんだから。
私の存在くらい乗り越えられないと、ガミくんの男がすたるというものだ。
「―…って話になってんだけどさ、…つーか怜奈、聞いてる?」
「えっ、あ、ああ、ごめん。なに?」
余計なことを考えてたら、聞き逃した。