Je t'aime?
「あーもう」
とガミくんがぼやく。
「ごめんってば」
「だからぁ、終業式の日にウジェーヌのお別れ会を兼ねて、みんなでカラオケ行こうって言ってんだけど、来るだろ?」
「カラオケ?行く行く」
「じゃあ、クラスの女子にも声かけといてよ」
「了解」
話が済むと、ガミくんは、
「じゃあな」
と言って、また教室に向かって走っていった。
私はその背中を見送りながら、
「それだけかい」
と小さく言ってみた。
それから、紗江子がいなくて申し訳ありませんでしたね、と心の中で追加した。