Je t'aime?




「私が祐太さんでも切るわ」



祐太はそれからすぐに、仕事に戻ると言って電話を切った。



私は、パニくったまま教室に戻って、電話の一部始終を紗江子に話した。



紗江子は、当然のように呆れ返っていた。



なぜあそこで、祐太と映画に行く、と言えなかったのか…。



「『一緒に行く?』って…彼氏に対して、それはないよね」



「すぐ、否定…し、しようとしたんだけど…」



ヒックヒックして、息が苦しかった。



そんなことを言うつもりじゃなかったのは事実。



でも、言ってしまったのも事実。



バカバカしいにも程がある。



普段の祐太なら、笑い飛ばして終わるパターンだった。



『なに言ってんだよ、俺はいいから、楽しんでおいで』



って許してくれるパターンだった。



でも今日の祐太には、そんな余裕が感じられなかった。




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