Je t'aime?



「なんで?」



祐太に会ったら、まず聞こうと思ってたのに。



「絶対、ダメだからね」



「じゃあ紗江子が教えてよ~」



「おばさんに調べろって言われたでしょ。ネットで検索したらすぐ出てくるよ」



…おばさんに忠実…。



私は、しぶしぶ、



「じゃあ、あとで調べるからいいよーだ」



と言って、改めてケータイを耳に当てた。



『…もしもし』



「あ、お待たせ。どこに行けばいい?」



『ああ、えーと、ちょっと待って…』



…?



なにか様子がおかしい…。



「どうしたの?」



『いや、なんでも…あ、おい!』



『もしもし?』



…え?



突然、電話の向こうから、女の人の声がした。



…誰?




< 242 / 254 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop