名前モモ、口癖ドブス、職業あたしの恋猫。
ネコジャラシ。
「それ、ねこじゃらしって言うの知ってる?」


道端にびっしり生えた緑色の草を岡田が指差す。


「へ?ねこじゃらし?……あ、なるほど」


細いクキに長くてムクムクの緑の毛虫がくっついたようなその植物は、猫をじゃらすオモチャと同じ形。


「これをパタパタすると本当に猫がじゃれるのかな?」


「さあな?」


< 177 / 215 >

この作品をシェア

pagetop