FiFTEEN
FIFTEEN 05
あれは…
暑い夏休みの出来事だった。


「あっちぃな~…あっちぃな~……あっちぃな~。」

「なんだよ、はるちゃん!!!」

夏休みなのに、
運動部じゃないのに、
やることもないのに、
こうやって放送部は集まっていた。


「…なんだよ?…こっちが聞きてーよ。」

「オレたちが集まってる意味がわかんない。」

俺に続いて、のえるも言った。

「なに!?のえるまで!…あのね、チミたち…放送部は文化系の運動部みたいなもんなわけ。だからほんとは毎日部活動をしなきゃいけないの。それを週に2日だけ集まることにしてあげてんだから、ありがたく思え!」

「やることないのに集まることないじゃん。」

「あるの!!」

「なんだよ、言ってみれ!」

「できれば簡潔に。」

「……んとね、まず…」


これはオレたち男子の会話。


そしてこれが女子たちの会話。

「急にモデルやってくれ!って言うんだもん。しかたないよねー。」

そう言ってポーズを決める。それをデジカメで撮る、津賀。

「文奈ちゃん、いいよ!最高だよ!」

「当たり前じゃん!こんなスタイルいい女がいる?」

「いません!!」

津賀は敬礼のポーズをとると、またシャッターを押した。
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