色つきリップ〜紅い唇〜
 


「こ……怖いの、とても怖くて……」


抑えていた


気持ちが


言葉が


溢れ出す


「こんなの……大野じゃないよ。そんな大野、嫌だよ……」


フゥーっと深い息を一つ吐いて、大野は言った。


「……悪い」


「……」


謝って欲しい訳じゃないのに


うまく言えない


うまく言えない


……どうして?


何か言おうとするわたしの唇は
ただ震えるばかりで


涙しか出ない






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