切なさの距離~友達以上、恋人未満~





「湯川のこと…応援しにきたの?」


「気になっちゃって。

未練たらしいよね、あたし」

そう言って裕実ちゃんは1位争いをしている湯川に視線を走らせた。


「やっぱりまだ…好きなの?」

何聞いちゃってるんだろ、あたし。



「そんな簡単に忘れられないよ。

貴斗のこと、まだ大好きだよ」


胸の奥が痛む。


それでも必死で笑顔を作る。



「そうなんだ。

湯川、裕実ちゃんと別れてから練習に来なくて。


久々に見かけたとき、アイツ泣いてたんだ。

きっと、まだ湯川も裕実ちゃんのこと好きだと思うよ」


あたしは、何がしたいんだろう。

そんなこと言ってヨリでも戻ったらあたし自身が傷つくだけなのに。





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