切なさの距離~友達以上、恋人未満~
他愛のない話をして、通話時間が30分になった頃。
俺は切り出した。
「なぁ、裕実」
『ん?どうしたの?』
「もっと…俺に、優しくしてほしいって思ってる…?」
意を決して放った一言。
だって恥ずかしいだろ?なんか分かんないけどさ。
電話の向こうで裕実がクスクス笑っている。
やっぱり聞くんじゃなかった。
「笑うなよ…」
『ごめん、ごめん。
まさか貴斗の口からそんな言葉が出てくるとは思わなくて』
確かに。
らしくないかもな。
「言われたんだよ、あるヤツに。
俺が裕実に対してみんなと接するように冷たいんだ、って知ったら
彼女が可哀想だ、って。
もっと大切にしてやれ、って。」
日向のバカ。
お前のせいで焦りながら説明するハメになっただろ。
『私は今の貴斗が好きだよ。
でももうちょっと…優しく、してほしい、かな?』