切なさの距離~友達以上、恋人未満~
「あ、あほぉ?」
きっと、今のはあたしの目の前から聞こえてきた。
「湯川、今…アホって言った?」
「そうだけど」
湯川は振り向こうとしない。
「失礼しちゃう!
あたし、アホじゃないもん」
どんなところにこだわってるんだ、と言われればそれで終わり。
ただ、あたしのちっぽけなプライドを傷つけられた気がした。
「アホだろ。
授業中に爆睡していびきかくなんて。」
そう言って湯川はふっと笑った。
そしてあたしをチラ見。
「あたし…いびき、かいてた…?」
まさか…そんなこと…
「かいてた。かなり大きいの。」
湯川はそう言って本格的に笑い出した。
でもあくまでも小さな声で。
だって一応、授業中だもん。