____苺の季節____
「さ…、3ヵ月って?

嘘でしょ、先生」




あたし、全然聞いてない。
あまり病状が優れないのはわかってたよ。


一瞬見せる鳴海の瞳。

言葉の節々に、そんな予感が漂ってた。


でも、そんなの嫌だった。

そんなのは、ずっと後。

ずっとずっと後になれば良いと思ってた。


願ってたの。

命が続く事を。

まだまだ続く事を。


やだよ。

やだ。





「星 杏……?もしかして聞いて…なかったのか」



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