山賊眼鏡餅。
「目黒さんが……!」


「おいらの窓に勝手にはまるのが悪いんだ」


「話を続けるよ」


「なんだよ」


「ウルフが昨日落ちた落し穴……。あれもオード卵さんが掘ったものだよね」


オード卵は、鼻で笑った。

「病院から、吉川ヨシオをさらったのは、彼が、何かあなたにとってまずいことを知っているから……?」

「わけのわからないことばかり言うなよ」

オード卵はそう言うと、黙った。


私は、隙をついて、ユニットバスのドアに体当たりをした。


「ちょっと待てよ!」

オード卵が叫ぶ。


ドアはあっけなく開いた。


液晶テレビとベッドが見える。


ベッドには、橋本ミミが目を閉じて横たわっていた。

「ミミさん!」

平田が叫ぶ。


ミミは、ぴくりとも動かない。


「死んでるの……?」


私は言った。



「ちがうぜ!眠ってるだけだ!」

オード卵が言う。


「本当?」


「眠らせてるだけだぜ!」

「ミミさんがここにいることが、何よりの証拠だよ!」


「違う……。おいらは犯人なんかじゃない!ミミがうちに来て、寝てるだけだぜ!」


その時、小窓から、毛のような物が降ってきた。
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